みなさん、こんにちは。
今年4月に中途入社しました、Nです。
だんだん寒くなってまいりました。
寒いと、外で遊び辛くなってきますよね。
そんなときは、暖かい部屋でゆっくり小説を読むというのも一つの手です。
というわけで今回は、おすすめの恒川光太郎作品を3つご紹介させていただきます。
おすすめの小説はたくさんあるのですが、今回は私の好きな作家さんの
一人である恒川光太郎さんをピックアップいたしました。
恒川光太郎さんはかなり簡潔で読みやすい文体が特徴で、日本古来の異界を感じさせるような、
日常と怪異が重なる部分を切り取ったような話が多いです。
ジャンルとしてはホラー短編が多いですが、人を怖がらせるようなホラーではないので、
ホラーが苦手な方や、文章を読むのが苦手な方にもおすすめな作家さんです!
1.夜市(短編集「夜市」収録)
妖怪たちがさまざまな品物を売る不思議な市場で、小学生のときに迷い込んだ主人公は、
自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。
それから野球部のヒーローになった主人公だが、弟を売ったことへの罪悪感は消えなかった。
主人公は弟を買い戻すため、再び夜市を訪れるが-。
弟を買い戻す流れから、意外な展開が待ち受けています。
話自体は淡々と進むのですが、登場人物の心情などを考えると心がキュッと閉まります。
終わり方がとても穏やかで綺麗です。
自分だったら、夜市で何を買うでしょう。
2.神家没落(短編集「秋の牢獄」収録)
偶然迷い込んだ民家。
この民家は、一定間隔で日本各地を移動し、誰か一人を民家に残さなければ、
外に出ることはできないという法則を持っている。
主人公はこの民家に閉じ込められた後、うまく誘い込んで
同じように迷い込んだ男に民家を押し付けるが-。
この民家にこんな悪用方法があるのかとゾッとします。
最悪な男の振る舞いをぜひ楽しんで欲しいです。
最悪な男から、無事家を取り戻せるのでしょうか。
3.雷の季節の終わりに(長編作品)
日本のどこかにある、地図に載っていな里「隠」で暮らす主人公。
そこで主人公は「風わいわい」という妖怪に取り憑かれる。
「風わいわい」は主人公を励ましてくれるが、取り憑かれた人は隠では忌み嫌われるため、
主人公はその存在を隠し続けていたが-。
私が恒川光太郎作品の中で一番好きな作品です。
主人公を待ち受ける、敵対する存在のキャラクターが作り込まれていて恐ろしく、かっこいいです。
少しダークなファンタジーが好きであれば、気に入ってもらえると思います!
以上、気になった方はぜひ!
最後までお読みいただきありがとうございました。